XFLRの使い方(詳しく解説)
こんにちは、まるけーです。
XFLRの使い方を解説してXROTORに入力するデータに整理するまでを解説していきます。
翼型性能データの取得
さて、前にXFLRの使用法を雑に解説しましたが今回は真面目に解説します。
まず、翼型データを読み取りましょう。File->Openから解析したい翼型を選択します。XFLRは様々な解析または設計ができます。大きく分けて以下の4つです。
Direct Foil Design:翼型の直接設計が出来ます。インポートした翼型の修正もここでします。また、翼型のブレンドもできます。
XFoil Inverse Design:翼型の逆設計が出来ます。使ったことないので知りません。
XFoil Direct Analysis:翼型の性能解析が出来ます。今回詳しく解説するのはここです。
Wing and Plane Design:三次元の飛行機設計ができます。使ったことないので知りません。三次元パネル法を使ってた気がします。
さて、解析したい翼型をインポートしたらXFoil Direct Analysisをクリックして解析に進みましょう。
解析画面で右クリックをすると上記のような表示が出ます。複数レイノルズ数での解析をしたいときはBatch AnalysisもしくはMulti-threaded Batch Analysisを選択すると、一気にデータが得られて楽ですが、ここではDefine an Analysisに進んだ場合を解説したいと思います。
ここでは、レイノルズ数を指定します。NCritをいじると解析結果が振動的?になったときに振動を抑えたり出来ますが、基本はそのままで解析します。さて、解析条件の入力の続きです。
Sequenceにチェックを入れると迎角を連続的に変化させて解析できます。Startで解析を開始する迎角を指定して、Endで終了する迎角を指定します。Δで解析する迎角の増分を指定します。Analysisをクリックすると解析が始まります。
解析が終わると上記のように性能が出ます。上のバーでPolarsから解析データをExportをすると、テキストファイルで結果が保存されます。
データの整理
XROTORにデータを入力する際にはExcelなどでデータの整理が必要です。ここでは、その方法を解説します。さきほど得たデータをExcelに貼り付けます。
貼り付けると、データが区切られることなく縦一列に入力されてしまうので、以下のようにデータ->区切り位置から整理します。
XROTORに入力するデータはこの前解説しましたが、微分値の入力がよくわからなかった人が多いと思うので、そこを重点的に解説していきます。
上の図は、迎角と揚力係数、揚力係数と抗力係数を最小二乗法により多項式近似を行ったものです。入力するのはこれらの近似関数の微分値ということになります。
まとめと次回の予告
プロペラ設計において翼型性能データは非常に重要なものです。このデータが無茶苦茶だと無茶苦茶なプロペラが出来てしまいます。風洞試験データとも比較するといいでしょう。または下図のように可視化するとデータがおかしいところがわかりやすくなるのでおすすめです。
CL-CDのグラフ2つを見てみると近似曲線の精度に大きな違いがあります。次回はこの多項式近似の精度そして、レイノルズ数変化に対するXROTORの翼型性能変化の補正精度がプロペラ設計にもたらす影響を書きたいと思います。GWまでには書きます。